こんにちは、けたろーです。 2024年になりましたね。 改めまして、本年もよろしくお願いいたします。
先日といっても、もう去年のことになるのだけど…
経営者仲間が企画した台湾ツアーに参加してきました。 初めての台湾。 今回はその3ということで、記憶が飛んでしまわないうちに、備忘録。 (今回のログはちょっと長めになった。)
さて、主題の件。
いざ、工場見学へ。
無事に台湾について、宿泊日数を間違えてたホテルもなんとかなって。笑 夜市で晩飯もおいしく頂いてからの、次の日は、メインである工場見学へ出発。
そもそも、今回の旅の主目的は、経営者仲間が台湾に現地法人の自社工場を持たれていて、そこの工場見学と、その会社の協力会社さんの工場見学と宴(うたげ)なのだ。
朝、訪問先の会社さんからお迎えがやってきて、現地へ向かう段取り。
ちなみに、今回の訪問先は、大阪の住之江に本社を構える工業用バルブメーカーの〝株式会社 コンサス〟さんの台中工場。 コンサスの社長さんとは10数年ぶりの再会でした。(覚えていてくれてた。笑)
現地法人には、日本から2名が常駐してるとのこと。 ひとりは、その現地法人の立ち上げを行った方で、もう一人が在台1年未満の若い子。 立ち上げを行った人は、台湾在住15年くらいだって。 なので、言葉はペラペラ。
若い子の方は台湾に赴任して10カ月程度っていってたけど、台湾の言葉は赴任してから覚えたとのこと。 喋れて理解されてすごいなって思った。
で、迎えに来てもらってホテル前にクルマを停めてられてたのだけど、ちょっとしたハプニングが。。 2台で来られていたのだけど、そのうちの1台が駐車スペース以外のところに駐車していて、要は路駐の状態。 で、警察がやってきて、路駐をとりにきた。 (汗)
実は、ホテルの並びに警察があって、その関係で目を付けられた感じ。 でも、在住歴の長いスタッフさんがすかさずフォローに入って、事なきを得たのでした。
高速道路。
クルマとばして、30~40分、いや、一時間弱くらいだろうか。。(ここにきて、記憶があいまいになってる。w) 工場までは高速道路を使って移動。
道路は整備されていて、周りも結構飛ばす飛ばす。 台湾はアメリカと同じ方式の左ハンドルで右側通行。 ボクは助手席に乗せてもらったんだけど、日本とは逆なのでちょっと新鮮でした。
で、驚いたのは高速道路の課金の仕方。
フロントガラスの右下くらいに、RFタグみたいなのが貼ってあって、高速に入る瞬間にそれが読まれて自動課金されるんだって。 日本のETCに似たシステムらしいのだけど、日本のように特別な車載機を置く必要もなく、また、カードも作る必要もない。 ただ、RFラベルを貼るだけ。 e-TAGって言われてるみたい。
課金のイメージはユニクロの清算かな。 ユニクロは商品のタグにRFのICラベルが仕込んであって、レジの時にそれを瞬時に読みこんで清算できるんだけど、あれと同じイメージかなと思う。
日本のETCのように専用ゲートもなくって、おまけに器材もいらないので、きわめて安上がり。 すごく合理的にできてるなぁって思った。 ある意味、日本は利権の塊だもんなぁ。(^_^;)
ちなみに、高速道路はバイクは通れないらしい。
会社登記はややこしいらしい。
工場に着いて、台湾に会社をおいたいきさつなどをいろいろお聞きした。 そもそもは、そこの先代さんは日本のある会社で働かれていて、台湾へはちょくちょく来ていたんだって。 その後、その会社から独立して、自分で事業を始められたのだけど、台湾と交流してた縁で、台湾にも会社を置くことになったとのことでした。
台湾で会社(工場)登記をする場合、決められた用途の土地区分でないと認められないんだって。 端的に言うと、農地地帯で工場の登記をする場合、それは認められないとのこと。 仮に登記できたとしても、信用力が薄くなって、商売が円滑にできないと言われいた。
例えば、ある種のパーツを創る場合には、その生産に適合した地域(土地区分)があって、そこに出店して登記しなければならないというルールがあるとのこと。
会社として素晴らしい取り組み。
見学させて頂いた会社では、日本だからとか、台湾だからとかという区分はやめて、ひとつの会社として一律な仕組みをつくっていくという理念をお持ちでした。 給与体系も日台で同じ基準へシフトしたそうです。
貨幣価値やレートが違うからその辺難しいかもしれないのだけど、同じ仕事をしてるのだから、どちらが主で従ということはなく、分け隔てなくというのが根底にありますということを言われてました。
そうそう、コロナで断念していた互いの交流も、コロナがあけて実現できたと言っておられました。 互いの交流ってのは、日本のスタッフを全員、台湾の工場見学へ行かせることと、台湾のスタッフを日本へ見学に行かせること。 総勢にして60人くらい。
そういう取り組みをきいて、すごいなって。 なかなかできるもんじゃないもんね。
コロナ禍のときでも。
コンサスの社長さん曰く、コロナ禍の時であっても、台湾は活気で溢れていたとのこと。
コロナ禍では人の行き来が難しくて、空港も利用者が激減していたのは記憶に新しいと思うのだけど、そんな中、台湾では貿易向けの空輸機がバンバン飛んでたとのこと。
台湾では半導体や電子デバイスの生産が盛んに行なわれていて、コロナ禍であってもそういう需要は途絶えることがなく、なので、人の代わりにそういった物資輸送が盛んに行なわれていたんだって。
日本でももちろんそうだったのだろうけど、どちらかと言えば、日本は〝沈んでる〟イメージが強い。 けど、逆に台湾は貿易活動が盛んに行なわれていて、その間、街中では日本では数台しか見られないような高級外車がバンバン走ってたと。
そんな話をきいてて、政策的に柔軟というか、経済的な対策がきちんとなされているなって思ったよ。
協力会社さんの工場へ。
会社方針として、協力会社さんとの付き合いは徹底し、良好な関係を築いていく というポリシーを持っているとのこと。 よりよい仕事をしていく上で、持ちつ、持たれつの関係だからこそ、協力会社は大事にしていきたいと言われていました。 そのお陰で、今回のうちらの訪問を協力会社さんは快く受け入れてくれたと言われてました。
お邪魔したのは、プレスをしてる会社さんとロストワックスの鋳造の会社さん。
プレスの会社さんにて。
まず、向かった先はプレスの会社さん。 ここへは、バルブのハンドル部分の加工を依頼してるのだとか。 工場の中にはフライホイール式のプレスが20台以上並んでていた。 今はそれほど稼働していないとのことだったんだけど、忙しい時には全部のプレス機が稼働していたとのこと。 とにかく広い!
プレスで型抜きしたり、曲げたりといった加工で、その技術を組み合わせて、従来品を改良して、コストダウン化を図るのが得意だと言われていました。
お昼は宴(うたげ)
お昼になって、一緒に昼食。 お店を予約してくれていて、円卓を囲んで昼食。 昼間から、すごく豪勢な食事を頂きました。 台湾ではこういったおもてなしをすることが主流なようで、特に重要な客人には、豪勢に振る舞うのだとか。 その後もあるので、ほどほどにしつつも、かなり飲みましたぞ。w
そうそう、台湾では持ち込みがOK。 この時もすごくいいお酒(確か、マッカランのええやつだったと記憶してます。)を持参されていて美味しく頂きました。 あと、〝カラスミ〟が有名とのことでした。 美味かった。
のち、第2工場へ。
昼食ののちは、プレス会社さんのNC旋盤やマシニングを使った機械加工をしている第2工場(系列会社にしてるみたい。)へ移動。 プレスだけでは対応できない加工をここでやっていると言ってました。
例えば、ボールバルブのボールの部分などの加工とか、その他の部品加工とか。 ここも大きな工場でした。
ロストワックスの会社さんへ。
プレス会社さんを後にして、次は、ロストワックスの鋳造会社さんのところへ。 コンサスさんとは30年来の付き合いとのこと。 会社に着いて思ったのが、『すげーー!』って。
プレスの会社も大きかったのだけど、こっちは、5階建てのビル。 会社内を案内してくれたのは、社長の長女さん。 彼女は日本へ留学してたこともあり、日本語も上手!
5階から順に、ロストワックスでの型をつくる工程や型の設計をするところとか、蝋(ワックス)でつくった型を実際に本型にする工程、最終的に1階でできた鋳型に溶けたステンレスを流し込んで製品をつくる工程など、長女さんの通訳のもと会社内をくまなく案内してもらいました。
ロストワックスという言葉は知っていたものの、その工程を初めて見る工程だったので、すごく興味津々でした。 どうやってできてるのか、流れが理解できたのがよかったです。
ここでは、ロストワックスの技術を使ってバルブ本体部分とか、その他の部品を作ってるとのこと。 ボクらが知ってる日本のパーツメーカーにも加工品を卸しているときいてビックリでした。
創業30年になるとのことだったのけど、創業間なしに全焼したこともあったりしてかなり苦労されてきたみたい。
でも、今では何と!
2000坪の広大な庭園つきの住居。
工場内の見学が一通り終わって、社長が『うちの木を観に行こう。 うちの家に行こう!』 と言いはじめ、そこを見学することになった。 なんでも、社長の家は2000坪くらいの敷地を有していて、そこを庭園として整備して一般開放してるとのこと。 で、家のとなりに樹齢1000年越えの樫野木があって、そこも観光スポットになってるから見せたるわ! とのことで、見学に行ってきました。
樫野木は、樹齢1000年越えというだけあって、圧巻でした。 幹がたくさんに枝分かれして、すごかったです。 居宅は、自慢されるだけあってものすごい邸宅。
庭園を一般開放するという発想がすばらしい。 日本ではなかなか考えられない。 観光バスで乗り付けて、ツアー的にみにくることもあるんだって。 ボクらがお邪魔したときも、数名見学に来られてたようでした。
創業30年で・・・
創業三十年で2000坪の財! なんてすごいんだ! って正直思いましたよ。 うちも創業30年(以上)なのだけど、財という財はなく。。(涙) まさに、台湾ドリーム。
プレス屋さんにしても、この鋳造屋さんにしても、もともとは日本の技術。
日本が3Kとか言い出して、めんどくさくて、手間がかかって、綺麗とは言えない仕事を外へと追いやって、その間、彼らはそういう仕事でちゃくちゃくと財を築いたというわけですよね。
でも、将来的には少し問題を抱えられているみたい。
それは、仕事の内容と後継者。 ロストワックスの会社さんは、娘さんが3人。 将来は長女が跡目を継ぐらしいのだけど、どうなるか。。
台湾でもやっぱり、若者がこういった製造の仕事を嫌う傾向にあるとも言われてました。 賃金の問題もあるみたいで日本と同じように外国人労働者を雇わざるを得ない状況にあるとのこと。 実際、ワーカーレベルの作業では他国の方が対応されてましたね。
若い連中からすれば、IT産業のように小奇麗な職種へ就きたがるのはどの国も一緒なのかなっていう印象。 そういう状況を聴いてると、順繰りに回っているというかシフトしてるというか… 製造産業が成熟していくと、労働力が安い後進と言われているところへ流れるのは常みたいなように感じます。
ちょっと、長くなったんでこの後の夜のウタゲの話しは、次の講釈で。
※ 画像の一部は、台湾ツアーで一緒だった友人のを拝借してます。 ありがとー!
台湾旅行は、こちらを参照してくださいな。